玉村和彦 チベット・聖山・巡礼者


イメージ 1「人の住んでいるところで、日本から七日以内に到達できないところが、この地球上にあるだろうか?」
西遊記にも出てくる西方極楽浄土の須弥山が実在してたら、あの世に行くまでに一度見ておきたいと思うのはおかしいでしょうか? その名はチベット語でカンリンポチェ(雪の尊者)、仏教の曼陀羅の世界を実物の高山が具現してます。ヒンズー教徒はカイラス山と呼び、シヴァ神の象徴である巨大な男性器として崇拝します。その麓にある聖なる湖マナサロワール湖は麓といっても標高4588mにあり、今でも複数の宗教の聖地です。チベットの一番東端3000kmも離れているのに、何カ月もかけて巡礼する人もいます。日本と同じ面積に5万人しか住んでいない標高の高い平原で、巡礼者には食物や衣類を分け与えることになっており、お互いに助け合いながら長い旅の末にこの地にお参りします。そこまでの旅がたいへんなことは当然だけど、来世地獄に落ちればこれでは済まない苦痛がある、だからそれに比べれば苦しくはないそうです。カンリンポチェはヒマラヤの中心であるとともに世界の中心でもあるのです。これを見ないで死ねますでしょうか?

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