野田知佑 旅へ

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カヌーを操って「日本の川を旅する」で有名になった野田知佑氏の若い頃の自伝です。魚の手掴みと無銭旅行が特技で放浪していた27歳、まだ世界に出にくい1965年にシベリア経由でヨーロッパへ、クレタ島目指して旅します。映画「その男ゾルバ」を見て、その荒涼とした風景に身を置いてみたい、あの原始的な島ならなんとか食っていけそうだと思ったのが動機です。ギリシャに入り言葉を喋ると、なぜかどこでもクスクス笑われる、君のギリシャ語は少し古い、2500年前くらいだと言われる。ソクラテスプラトンの原文を読むためのものを使ったのです。日本ではまだ現代ギリシャ語の参考書は出てない時代だったです。その村では食堂(タベルナ)の裏にテント張らしてもらい、刺し網で魚取って、三度の食事とワインと交換するという相互援助協定結びます。はちゃめちゃな放浪ですが、明るい!後の「怪しい探検隊」メンバーなのてす。ギリシャの旅の可笑しさは、旅行者が現代の生きているギリシャ人を透明人間のように無視し、3000年前の遺跡に来ると急にイキイキとして興味を示すことだそうです。