大阪一円眺望の岩湧山

今回は金剛山から岩湧山まで縦走しました。
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7:45 河内長野から南海バス金剛山登山口に行き、千早城経由で整備された参道を登ります。
楠正成はみなさん同様大好きですが、10万の北条軍に対して1000人で100日間戦って負けなかった、伝説の千早城は初めてです。
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イメージ 28:00 本丸跡に千早神社が建てられており、ひっそりとした中に歴史を感じます。
今日も先を急ぎます。
しばらくして金剛山への本登山道に合流しますが、そこから多くの登山客が登っています。頂上の転法綸寺まで道が非常に整備されており、連休ということもあり家族連れが多いです。


イメージ 4イメージ 59:00 頂上について見晴しから大阪平野を見渡すと、PLの白い塔も見えています。今日はとても遠くまで見えます。
法輪寺はまだ桜が咲いており、修験者のイベントが行われようとしていました。

イメージ 6どんどん進んでいくと、葛木神社から一の鳥居に下るところで、左手下方に前回は見えなかった頂上が開けた葛城山が見下ろせしました。これほど高度差があるんだ、金剛山は結構高くて険しい山頂なんだと実感しました。
イメージ 79:30 その先の金剛山キャンプ場は、広い山頂広場にあるイメージでしたが、そうでもなく、斜面を段々に利用しているような感じです。テント泊の練習に利用しようかとも思っていましたが、20年くらい使っていないテントやガスコンロ、寝袋の試用がめんどくさくて先延ばしです。実際にキャンプ地を見て、何もかもがめんどくさく感じてしまいました。
イメージ 8イメージ 9さて、伏見峠からは登山客もいなくなり、静かな尾根歩きが始まります。大阪と和歌山の境に連なる山脈で、遠くから見ると平坦な尾根が続いているようですが、実際はやはりアップダウンの連続でした。
10:10 金剛山ロープウェイ山麓駅から登ってくる道との峠で、子供連れの家族が登ってきます。「あっ、人がいた!」と、ベンチに座って休んでイメージ 10いる私をヒマラヤの未確認生物を見付けたように子供に説明します。男の子が近づいてきて、私にいきなり「どっちですか?」と尋ねました。(????、何の事?)と思いましたが、「金剛山はあっち→」と答えて、その家族連れにベンチを譲って私は出発です。千早峠までも紀ノ川方面を左手に見下ろしながら尾根道を進んでいきます。
イメージ 1111:00 千早峠に着くと、若いカップルがものすごく大きいザックをベンチに降ろして休んでいました。私もベンチに座ってこれからの行程を地図で確認していると、女の子からどこに行くのか話しかけられました。彼女たちは二上山からスタートして、葛城山金剛山で2泊テント泊してきたそうです。ただ、この山は日帰りの家族連れがほとんど歩いているところなので、多少違和感あります。アルプスを縦走したらいいのにと。で、ひょっとしたら夏のアルプス縦走の予行演習なのかもしれません。しかし、3日間汗まみれで風呂にも入らずなのに、イメージ 12ずっと行動を一緒にしてくれる趣味の合う彼女がいるとは羨ましい!
11:30 行者杉では桃の花が咲いていて、紀ノ川方面を眺めながら多くの人が花見兼のお昼をとっていました。
イメージ 13タンボ山あたりも新緑の気持ちいい道が続きます。

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12:55 山の神へは一気に下りますが、やがて広い森に着きます。

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13:05 紀見峠はきれいなトイレはありましたが、看板だけで思ったより何もない峠でした。私と前後して歩いていたクロカン初心者風のお兄さイメージ 16んは、迷った挙句、紀見峠の方に降りる方向に十歩進みましたが、まだ立ち止まって地図を見て悩んでします。私は迷わず岩湧山へ進みます。

イメージ 17しかし、そこからはさらに人気が減り、薄暗い林をぬって三合目を目指しますが、なかなか着きません。今日の行程は結構ぎりぎりなので先を焦りますが、余計気分的にしんどくなります。紀見峠の看板では、三合目から根古峰までが急登で、そこまで上がると岩湧山の肩に着くので平坦になるということでした。

そう理解して早く根古峰に着きたいと思いましイメージ 18イメージ 19たが、なかなかで、ついにしんどくて中途半端なところでベンチに座って休みました。
なんとか根古峰標識まで着き、そこから下山してくる人たちと何組かすれ違いましたが、この時間から一人で登ってくるのかとおかしく思われていそうで、とても引け目を感じながら進みました。

そこからも林道を長い間歩き、さらに巻道も行きましたが結構遠く、一山アップダウンを越えて、ようやく展望の開けた岩湧山頂上が見えてきました。
手前にはきれいなトイレもあり、よく整備されています。

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15:40 遅い時間なのでどうかと思いましたが、頂上には何組かの人が休んでおり、またテントを張って泊まる親子もいました。
山頂からの眺望は圧巻で、淡路島から神戸、大阪方面、もちろん今まで歩いてきた二上山から金剛山への山並みもすべて見えます。
さらには遠方に京都の愛宕山比叡山、醍醐山あたりもくっきり見え、此れだけのものをすべて望める場所はここしなかいなと思いました。


イメージ 21西の淡路島方向には、下方に関西空港も見下ろせます。




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大阪方面は、キタやミナミの高層ビルも見えています。天気がいいので見晴しが利くのもありますが、しかし、六甲山系も、二上山から続く金剛山系も、そして生駒山系の向こうには京都盆地の左右に愛宕山比叡山が望め、後には大峯山も。こんな景色があるとは知りませんでした。
太陽の日射しは少しきついけど、風がちょうどいいくらそよいで気持ちいいので、バスの時間に合わせるために人が少ない山頂のベンチで昼寝することにしました。
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ベンチ越しには、二上山から葛城山金剛山、そして今日歩いてきた紀見峠から今いる岩湧山への尾根が全部見渡せます。この右手には大峰山山上が岳や弥山も見えていました。

気持ちのいいベンチに仰向きに寝転んで、日除けのために顔にタオルをのせて小一時間ウトウト寝ました。そうしていると、寝ている私の頭の上から女性たちの声がしてきます。
「うわ~ぁ! 凄い!」 (アジア系の日本語です。)
そうしたら連れの男の声がします。「ホラ、関空もあそこに見えてるよ。(冗談で)中華航空と書いてる飛行機も見えているよ!」(この人たち、登山客ではなく観光客か。)
関空中華航空?この人たちは空港関係者か?そうか、中華航空のCAか!男はパイロットか?日本語流暢だし、中華航空ではないかも。日系航空会社だとしたら、空港での知り合いか?それともCAと知り合いになれるような飛行機よく利用している金持ちか?)
いろいろと妄想がどんどん膨らんできました。しかし、もう7時間縦走してきて汗まみれで汚いおっさんが、恥ずかしげもなくベンチにど~んと寝そべっており、今更どんな顔して起きられるのか。(CAの顔見たい!けれども寝たふり貫徹するしかない。)そう葛藤していると、
「ここで寝たらどうなる?」と、あきらかに私を見ての質問を男性に投げかけました。
男性は困って、しばらく考えてから「夜、寒いやろ」と答えました。
(もう起きられない。CAと知り合いになりたいが、恥ずかしくてタオルも外せない。)
男性(パイロット?)が、日本的気遣いのできないCAがさらに何を言い出すか心配で私に悪いと思ったのか、先にその場を去りました。

遠くに去った女の子たちを呆然と見て、やはり若い頃に勉強しなければと痛感しました。勉強してパイロットになれれば、世界中の航空会社のCAと知り合いになり、トランジットの休日には一歩深い日本観光案内し、「うわぁ~!〇〇さん、凄いぃ!」と褒めてくれるかもしれません。そんなこと教えてくれるおじさんいてくれたら、もっと勉強へのインセンティブが高まったのに!、とか、くだらないことを後悔しました。
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イメージ 2417:45 滝畑バス停 今日は登山地図で12時間かかるところを9時間で走破しました。12月から再開した登山ですが、これまでは4時間越えると疲れが出ていましたが、だいぶ身体が若返ってきたようです。しかし、靴下脱いだ足裏は脱水して真っ白に、やはり過酷な9時間の運動でした。