1995年10月6日~10日「後立山・妙高」

199510月6日~10日「後立山妙高(計58,310円)
106日(金)
23:20東所沢JR5,960
23:40立川弁当・お茶・ビール1,520
23:51発急行アルプス81号、リクライニングシート幸運

107日(土)
4:34大町ロッカー300円、タクシー1,200
一週間の疲れの取れないまま夜行に乗って、熟睡できずにうとうとしただけのためにやはり疲れは取れていない。大町に着いてロッカーに大きな荷物を預けるかどうか迷って外に出ると、タクシーが相乗りならバスと同じ料金でいいと言うので、ロッカーに預けて軽装で行くことにした。タクシーには4人が乗車するが、鹿島槍に向かうのは私ともう一人の人だ。
5:00登山口(1350m
まだ真っ暗でどうしようもなく、もう一人の人の後に付いて行こうとしたが、先方は重い荷物を持っていたのでペースが合わず、砂防ダムの所で追い抜いた。暗いながらも、何とか足元は見える尾根を登って行く。尾根に出ると東の空が少し明るくなってきた。大町市街の灯りが見えて、大気のせいか宝石のようにキラキラと瞬いている。澄んだ空気だからだろう。登山口でまだ暗い頃には満天のお星空で、オリオン座や山ぎりぎりのところにカシオペア座がはっきりと見えたが、いつまでも暗いと不安になる。しかし、大町の夜景を見下ろしてから30分くらい経つと、すっかり夜が明けてしまう。しばらく登って行くと黒部湖側の山なみの上の方から太陽が射してきて橙色に染まっていくのは美しい。その頃にはるか向こうの稜線上に種池小屋が見えてきた。あそこまでならすぐに行けそうに思いつつ、少し散りかかってバラけている紅葉樹の下をどんどん登っていく。途中には石畳になっているところもある。種池山荘に行く道は山腹に斜めに線が入っているように見える。山荘が近づくにつれ、枯れ木に赤い実をつけているナナカマドが増えてきて、天に向かって真っ赤な花のようで、すごく青い空に映えている。山荘直下では赤い実のお花畑のような景観だった。
7:00種池山荘(2450m)水1リットル200
快晴の中、標高差1100mを登るが、とても登山道はよく整備されている。向こうの方に頭を出している剣方面は冠雪して真っ白だ。風は冷たく、山小屋の中は暖かくて感じがいい。スイスに登ったような感じだが、手袋が薄くて冷たい。山荘では姉妹が番をしていて、水を1リットル200円でもらい、小便をして出発する。凍りついたままの山道を、まるでコンクリートの上を歩くように爺ヶ岳に登っていく。
頂上には二人の人が食事をしている。そこからは槍ヶ岳がくっきりと見える。種池山荘から真っ白な冠雪の立山剣岳が見えた時も、まるでスイスアルプスのようで結構感動した。爺ヶ岳からは鹿島槍も含めて360度のパノラマだ。富士山も見えるので記念写真を撮る。冷池へは残念だが、一度200300m下ることになる。
8:30冷池山荘、通過する時トイレの臭いがとてもくさかった。小屋から上がった尾根にはテント場がある。そこから鹿島槍目指して一気に近づいて行く。しかし、寝不足のせいか体に力が入らない。山頂には人影が結構見える。空身なので休まず登っていく。
9:4510:10鹿島槍ヶ岳2889m
山頂には三人しか人がいない。けれども大快晴で、目前の鹿島槍が邪魔して見えなかった白馬、五竜方面がすべて見える。五竜へのキレットを通る道は、標高差があり急降下、急登ではあるが、恐れていたようなものと違ってさほど危なさそうでもない。真正面には妙高方面がばっちり見える。右手に浅間山、右後方は八ヶ岳南アルプスの間に富士残が聳えている。後ろ正面には今まで歩いてきた尾根のはるか向こうに槍ヶ岳が独特の山容で聳えており、穂高と連なる山なみが険しそうに見えている。それkら、黒部五郎や水晶、薬師、立山へとつながる稜線もすべて見えている。後方には雪をいただいた立山と剣連峰がどっしりと聳えている。頂上には他に三人しかおらず、冷たい風の中、すごく静かな時間が流れている。コンビニで買っておいたチラシ寿司とアンドーナツを食べて、ゆっくり岐路に着く。
11:10冷池山荘
  冷池には一気に下り、臭いトイレも一気に通り過ぎる。そこから爺ヶ岳への登りはきつかったが、地道に何とか登り切り、また長い時間下って種池山荘に戻り着く。その頃には登ってくる人がけっこう増えてきた。
12:20種池山荘
山荘の前でバス便が多きことを確認した後、山荘の玄関前で残ったアンドーナツをすべて食べ切る。そして下り始めるが、時間とのにらめっこで、1分で標高10メートルを下るペースでどんどん下る。ちょうどいい時間にあるバスに間に合わせようと膝を壊しそうになりながら急いで下り、何とか間に合った。ビールでぼーっとしていたせいか、寝不足のせいか、ストックは忘れるし、眠たくなってくるし、たいへんだ。
13:50扇沢登山口
14:00扇沢発バス1,300
14:30大町ビール230円、JR470
14:34
15:17白馬 みかん・ビール等960
15:25発バス960
15:52猿倉山荘素泊り5,500
16:55夕食、御飯を炊いて、にんにくカレー、野菜スープ温めて食べる。ビールも2本飲む。明日以降の予定をうまく組み直せた。外はまだ明るい。この猿倉はバスの終点になっているのでターミナル駅のようになっているのかと思っていたが、まったく違って、この山荘と駐車場の他人は何もない淋しい場所だった。夜行で睡眠不足で疲れていたため、鹿島槍への登りは、キリマンジャロの最後にウフルピークへ向かう時のように体に力が入らなかった。膝を痛めそうになったものの何とかクリアできた。ただ、残念なことに大町行きのバスの中にスケッチブックを忘れてしまったらしい。
18:00就寝して良く眠れる。 

108日(日)
4:40起床、お茶漬けを食べる。
5:38山荘を出発する。今日も星が出ている。
今朝は慌てないで、明るくなってからゆっくり猿倉を出た。
6:26白馬尻小屋、粗末なプレハブの小屋で、昨晩はここまで来ずに猿倉山荘で宿泊して良かった。そこから先、雪渓の谷を登っていく。ほとんど雪は消えていて、泥状の真っ黒な土で覆われている。下方に霧が少しありそうな早朝から、どんどん雪渓を登っていく。はるか向こうの青空に尾根が見える。そこからはすごいパノラマの谷を登っていき、雪渓を登り切るとたくさん水が流れ出てるが、岩が赤茶色で、少し飲んでみると硫黄臭いというか、まずい。そこで水を汲まずにまた登る。岩屋を横切り、また急登し、そこに休んでいた人に聞くと、水の汲み場はあるけれど、それを飲んでいいかどうかはわからないとのことだった。そこから少し登ったところで、水がじゃんじゃん流れていた。手で取ってその水を飲んできたら、硫黄の臭いもなく、冷たくてうまい。岩も鉄分を含んでいないような岩そのものの色をしている。雪解け水なのだ。その水を水筒タンくに補充し、最後の登りを行くが、尾根と小屋が見えてきてもまだ標高差300メートルくらいあり、結構時間がかかる。Tシャツで登ってきたが、尾根の直下は寒い風が吹き降ろしてきている。一休みしてフリースを羽織る。下方の谷はどんどん雲に覆われてしまい、1800m以下はガスの中だ。その上、アイスバーンになっていてつるつると滑る。このような所こそアイゼンが有効なのだろう。ようやく登ってみたら、風がないし、一段上の白馬山荘への登りでも、上から降りてくる中年夫妻が「ほんと風がないね」と言っていた。そこから小屋の直前までまたアイスバーンで歩きづらいので、少しずつ進む。このように山頂へ一歩一歩登っていくが、左方に妙高が顔を出している。明後日登るつもりだが、晴れてくれたら嬉しい。しかし今日も2000m以上は快晴で、こんな素晴らしい機会をくれた天に感謝するしかない。
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イメージ 59:3510:00白馬岳頂上(2933m
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  富山方面は晴れているが、長野はすっかり雲に覆われていて、頂上は西からの風が冷たい。耳あてと冬用の手袋が必要だ。上着はフリースとパーカーでそこそこ十分で、日が照ったら暑いくらいだろう。冬山はこの冷たい風をどう防ぐかで防寒が決まる。いい経験になった。立山、黒部、鹿島槍方面は雲のどんよりとした暗さはあるものの、よく見えている。その一方で、富山の日本海側は青空だ。明日晴れたら嬉しい。糸魚川への縦走路や栂池への下りが良く見える。次はいつか頂上で泊まって栂池の方に降りて行きたい。頂上では少し風が強くなり、ついには寒さで手が凍えそうだった。360度絶景だったのだが、ビスケットを食べ、みかんを食べているうちに手が凍ってきたので、やむなく誰もいなくなった山頂を後にする。
イメージ 7 所々にある滑りそうなアイスバーンを慎重に通過して白馬山荘に戻り、そこからもアイスバーンを一気に下っていく。
11:002450m付近)雪渓から出ている水をポリタンクいっぱいの2リットル入れる。そこからはすごく遅いペースでトロトロと下っていく。私の歩いた時間帯は人が少なかったが、下るにしたがって、めちゃくちゃたくさんの人が登ってきてすれ違った。これだけ登ってもマメができなかったのは登山靴のおかげだし、すぐ乾いて暖かかったのはフリースの威力だ。ここはほんとうにいい山だと思う。雪渓があるともっと凄いだろう。またいつか彼女を連れて雪渓を登り、山頂の白馬山荘に泊まって栂池へ下る縦走をしてみたい。
12:30白馬尻小屋(1560m
2000mから1700mがガスの中で、この小屋から少し上はガスですっかり閉ざされている。雪渓もほとんど消えているので、観光でここまでスニーカーで登ってきた人は残念だろう。ただ、雪渓美は味わえる。この小屋はプレハブの粗末な造りで、食べるものも出しているけれども、泊まるのにはもう一つの印象だ。ガスが濃くなってきたせいかもしれないが、風が涼しいから冷たく感じるように変わってきた。もう少し休んでゆっくり降りて行こう。この小屋が粗末なのは、冬には解体するからだそうだ。今座っているのはその解体した基礎の上なのだ。とにかく猿倉で泊まってよかった。小屋番の愛想の悪さと、何にでもお金を取る商業主義が気にはなるものの、布団付きでゆっくり眠れた。
12:50猿倉山荘着荷物預け料300円、ビール400
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14:34白馬駅味噌チャーシュー麺・ビール1,200
15:17発パン・トマト他食材1,370円、JR230
15:34南小谷
15:40発バス750
16:16小谷温泉着
17:00宿泊できるところを探すが、まず雨飾荘が断られ、少し登ったところにある露天風呂に入る。この脱衣所は屋根もあり、上の山荘まで行って断られるよりも、ここで御飯を炊いてあわよくばここで寝ようかとも思った。もうすぐ暗くなるし、電気もないので誰もいなくなるだろう。今御飯を炊き始めてあと2030分かかるが、ちょうど人もいなくなって静かになりそうだ。ダケカンバに囲まれてとてもいい感じの露天風呂だ。雨飾山1900m強で百名山としてはもう一つインパクトがないが、麓にこんな良い温泉があるのは納得する。なかなか湯が熱くて良い温泉なので、いずれまた来たい。
18:20旅館「栃の木亭」(標高1000m)宿泊料10,450
イメージ 9  露天風呂の屋根の所で寝て宿泊費を浮かせようかとも思ったが、電灯がついて人がどんどん来るようになり、おそらく一晩中誰か入浴に来そうなのでとても泊まれない。仕方なく、そこから少し上に上がった栃の木亭に行ってみるが、きれいな旅館で高そうだ。しかし10000万円ちょっとで素泊りさせてくれる。また、妙高への林道は橋が崩れ落ちていて、とても歩いて行けない情報も教えてくれた。無駄足を踏まず済んだ。どう計画しても高妻までは無理なので、明日は雨飾山に登って、もう一度松本に戻ってかた長野に回って泊まり、それから妙高を登ることにしよう。明日も明後日も晴れるそうで、四日間も晴天が続いてとても嬉しい。
23:25もう一度旅館の風呂に入浴して部屋に戻る。
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109日(月)
5:30起床、お茶漬け食べ、朝風呂に入る。体重は74kgだ。
6:30旅館発
  雨飾に向かうブナの林がとても美しい。紅葉はあと1週間くらい先が見ごろだろう。それでもブナの林で黄色や黄緑や橙色などの小さな葉が幾重にも重なって、点描のようにキラキラとしている風景にはハッとさせられる。少し道がぬかるんでいたのが玉に傷だ。
7:20登山口の休憩舎
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パンとビスケットを食べる。朝のガスが切れて真っ青な空に太陽がさんさんと照りつけている。今日も結構日焼けしそうだ。
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イメージ 15     頂上は快晴で四方が見渡せた。明日も天気がいいだろう。四日間連続で晴れるのも珍しい。2000mくらいに雲があり、吐く場方面は上の方だけ顔を出している。反対側の焼山方面は戸隠、高妻まではっきり見える。日本海側では糸魚川が見下ろせるが、日本海も見える。印象の薄い山であまり期待していなかったが、確かにいい山だ。焼岳や火打山が真ん前に見える。明日は最終日だ。よくここまで登ってこれたものだ。
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12:00休憩舎
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山田旅館入浴料500円、牛乳120円、ビール2700
バス停のところにある古い方の建物なら食事付で8000円から泊まれるそうだ。ゆっくり温泉に入って汗をかいた。風呂場の体重計が壊れているのか、針は69kgを指している。
14:50小谷温泉バス停バス750
15:26南小谷着寿司・ビール680
15:40発JR1,260
17:37松本着みかんとリンゴ930円、駅前の食堂でさんま定食1,000
19:28松本発JR1,090
20:36長野着長野第一ホテル6,200円、ビール900
23:45ホテルの6階の展望風呂に入って、8804号室に戻ってきたところだ。遅いのでもう寝ないといけないが、風呂に入ってリラックスでき、またビール1本飲んでテレビを見ている。 

1010日(火)
6:20起床、おにぎり・そば・ビール840
7:00長野JR640
8:05川中島バス680
燕温泉へは料金両替機も壊れているようなオンボロの川中島バスで向う。ひなびた温泉だが、奥のほうに川原の湯などの露天風呂があるようだ。いつかまた来たい。
8:35燕温泉
教は大晴天の予報だったが、かえって暑くなり過ぎて妙高山の東斜面は太陽に熱せられて蒸気で覆われ、ガスの中を歩くことになった。登山道には人の気配がないが、どんどん歩いていくと、麻平で夫婦連れ、そして黄金清水への道で中年三人組と、しばらくして夫婦連れを追い抜いた。標高1700mくらいのところで、あっけなく黄金清水に着いた。
9:45黄金清水
イメージ 19   名前のとおり岩が黄金色になっているので、ひょっとして硫黄が混じってはしないかと不安になるが、飲んでみるとピュアで旨い。早速2リットルタンク一杯に水を入れて、休む間もなく上を目指す。そしてまたあっけなく1800mの分岐に着いた。しかし、そこから1時間10分と掲示されている黒沢池への登りが結構きつかった。あまりよくない道をどんどん登って、やっと分岐に出る。しばらくして男の子と出会う。ガスの中をそこからの尾根をずんずん歩いて高度を上げる。ナナカマドの赤い実が枯れた木のテッペンに、赤い花が咲いているようについていて美しい。白いダケカンバの生えた尾根道と稜線も美しい。黒沢池への山の斜面の巻き道へ出ると、ガスが晴れて美しい枯れ木の森の向こうに火打山雄大な姿が見えた。真っ青な空だから、一瞬ハッとする景色だ。しばらく歩いて黒沢池に着いた。
10:45黒沢池
黒沢池ヒュッテは質素な感じだ。木のテーブルに座って水を飲み、火打山めざして早々に進んでいく。木道を歩いた後、黒沢池の大きな湿原を見下ろした。結構いい風景なのだが、ゆっくり鑑賞している暇がない。ここまで登るだけで結構バテたみたいでパワーが出ない。木道を過ぎ、笹原も過ぎると、小さなピークへの尾根登りとなる。2000mの黒沢池から2160mくらいまで登ってきた。しばらく尾根を歩いていくと、また木道の下に出る。だんだん下っていき木道が切れて岩の下りになって、少し歩いていくと高谷池に着いた。
11:20高谷池
イメージ 20  左手の方に高谷小屋がある。安い利用料なのでおんぼろ避難小屋かと思っていたが、結構しっかりしている造りになっている。また来て泊まってみたい気になる小屋だ。休む間もなく高谷池をぐるっと半周して岩を登ると、そこは岩のおりなす天狗庭になっていて、火打が真正面に見える。焼山も左の方にのぞいている。峠を越えるとふもと一帯が湿原になっていて、木道を右に大きく回る。まだ遥かかなたに見える頂上へ本当に30分くらいで行けるのかと不安になるが、一歩一歩踏みしめながらなんとか登り切る。そこまではまばらだった人たちが尾根への登りから急に増え、山頂に着くと30人以上の人たちでいっぱいだ。
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イメージ 2312:15火打山2462m)バテバテだ。結構しんどい。
イメージ 24  頂上でリンゴとみかんを食べるが、急に雲がかかって一帯が見えなくなって気温も下がってきた。汗だらけのTシャツが寒くなり、パーカーを取り出して着る。フードをかぶっても寒いくらいだ。ガスで何も見えなくなった頂上を早々に後にしてくだりを急いだ。何人か追い抜いていくと、天狗の庭では人がまばらになった。これから登る数人の人たちと出会う。高谷から黒沢方面に曲がると出会う人はさらに減り、これから登る二人と下りで追い抜いた三人だけだった。黒沢池までの間もナナカマドが真っ赤な花のじゅうたんのようで美しい。白いダケカンバに淡い茶色の枯葉がついて、それが山全体で白く照らされているような景色も美しく、絵に描いてみたいと思う。
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イメージ 2713:50黒沢池(2000m)
イメージ 28  水を飲んで荷をまた整理し、いよいよ今回最後の妙高を目指す。長助池の分岐まで一度アップダウンするが、道が大変悪くてブツブツ文句言いながら歩く。分岐からは400mの岩の谷の直登で、ほんとうに参った。美しい枯れ木の谷で、上方に岩のピークが遥かに見えるが、なにせ数百メートルはあるのでなかなか近づかない。最後の100mは願いの願をかけながら頑張る。下から見えていたピークの右側が頂上だった。
イメージ 2915:05妙高山2445m)バテた。
イメージ 30  岩だらけで仙人のいる場所みたいな頂上だ。一人おじさんがいたので写真を撮ってもらい、岩場を反対方向にどんどん歩いていく。山頂の地蔵様と神様にお礼とお願いをして下り始める。鎖場もたいしたことはなく、天狗平までは何とか下る。そこから燕温泉ではなく、池の平の方の道は荒れている。しかも標識にペンキで×と記されており不安になるが、赤倉か池の平のどちらかに降りるしかないのでずんずん降りていくと、車道に出た。右手は立ち入り禁止になっている。そこは温泉元みたいで蒸気が噴出している。そこから車道を下ると赤倉へのはっきりとした分岐標識があり、つい下ってしまう。池の平への下りが閉鎖されていたら困ると思ったからだ。しかし道は異常に悪く、いつものように喘ぎながら道なき道を越えて、何とかスキー場に着いた。整備してないのなら標識を出さないで欲しいと思う。
16:50喘ぎながら赤倉スキー場に出る。
さらにスキー場をどんどん降りて温泉に着いたら、もう真っ暗だった。
17:50赤倉温泉お土産540
汗で濡れて寒くなりながらバスを30分待ち乗車する。
18:20発バス380
人気のない駅で食堂がなく、かまぼこ・ビール1,080円買う。
19:23あさま号JR6,580
 長野から熊谷までウトウトと眠ってしまった。長い旅だったが、よく登り切れた。最後の妙高の下りはめちゃくちゃで、特急に乗っても足が痛くて何度も組み替えたが駄目だった。しかしそれ以上疲れていたみたいで、知らないうちにウトウトして熊谷まで心地よく眠れ、少し疲れが取れたようだ。さすがに今日はハードな一日だった。最後は時間との戦いで、ここまでスピードを出して下ると、もう登山というよりもクロスカントリーのようだった。結局9時間を休みなしのぶっ通して歩き、黄金清水で汲んだ2リットルの水も飲んでしまい、汗も大量にかいた。相当消耗した。登山地図の下りの時間の累計をさらに1時間短縮する速さでの赤倉への到着だった。途中は本当にたいへんだったが、もうこれで長野や松本以北には行かなくて済む。
22:31大宮
23:20東所沢
今回もハードな山旅だった。標高が結構高い山が多かったが、すべて荷物をデポして軽装でピストンしたので、登りも地図の下り時間と同じくらいのスピード登山ができたが、最終日の今日はさすがに疲れた。一時は妙高山への登りを諦めようかとも思ったが、また来直すのも耐えられないので、ここまで来た以上は頑張って登り切った。よく我慢して登れたものだと思う。南アルプスのときのように、息を吸っても胸の奥に入らないようなゼエゼエというほどまでは苦しくはならなかったが、思い切り汗をかいたし、妙高からスキー場への下りは死ぬほど長くてストレスが溜まって辛かった。体重は72.5kgだ。