1997年7月19日~7月21日「奥穂高岳」

1997719日~721日「奥穂高岳(計44,140円)
719日(土)
今朝からすごく晴天で梅雨明けのようだ。今日の土曜日は一日を無駄に過ごしてしまったが、明日も明後日も晴天のようでもったいない。ダレ切った体の余分な肉を取るためにも、全身から汗を出して不純物を出すためにも、そして来週の接待ゴルフのためにウォーミングアップして体を鍛えるためにもと、妻に苦しい言い訳をして山に行くことを了解してもらう。ほんとうは現実逃避だ。
20:37妹尾JR8,510
21:01山新幹線4,210
20:47米原 リゾート白馬急行券880 

720日(日)
4:41松本おにぎり他1,400
5:05発乗車券2,500
6:307:00上高地1500m)おにぎり食べる
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9:00岳沢ヒュッテ2230m
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イメージ 1111:4412:15分岐(2950m30分休憩
昨晩電車で眠れなかったり、標高差1900mを太陽の日射しを背にまともに受けて直登したことで完全にバテた。寝不足のために紀美子平では少しウトウトする。
13:00前穂高岳3090m
イメージ 12昼過ぎからはまたガスが下から湧いてくる。
イメージ 1315:00奥穂高岳3190m
イメージ 1416:0016:30奥穂高岳山荘、ラーメン、ビール750
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  奥穂に登った後、ゆっくり奥穂山荘に下り、北穂高に向かうかどうかとっても迷いつつ、山荘の外でラーメンを食べる。ビールで酔ったが、意を決して北穂に向かう。涸沢岳への登りを四苦八苦したが、なんとか一歩ずつ進んで登り切り、途中ですれ違った人に北穂までどれくらいかかったか聞いてみたが、遅いので止めといた方がいいと言われる。
17:00涸沢岳3101m)ガスに包まれて暗い。
イメージ 1717:30少し迷ったが、進んでいく。すると急降下の場所になり、下から初心者用のジーパンはいた団体が上がってくる。13人もいてしばらく待つ。ようやく終わって下って行くが、かなり急傾斜で恐い。そこから下ってしまった後、行き違うおじさんグループの人たちに聞くと、暗くなるから止めといた方がいいと言われ、結局戻ることにした。
イメージ 1818:00穂高岳山荘素泊り5,600
    涸沢岳に登った17時頃はガスに包まれて暗かったが、18時過ぎからは雲が取れて、夕陽がきれいに見えた。すっかり晴れてしまって19時半まで明るかったので、無理して進めば十分北穂まで行けたかもしれない。穂高岳山荘に戻るといっぱいの人で、受付は済ませたが、19時くらいまで部屋には案内できないと言われる。仕方なく二階の廊下にうずくまって少し仮眠したり、一階の椅子に座ったりして、結局19時半まで待たされた。そうして案内されたのは外の冬季小屋で、そこに一つの布団に二人ずつ押し込められた。
20:00ようやく寝る体制になる。ただ、最終的には少し余裕ができて一人分の布団で眠れる。夜になると涸沢の真上に北斗七星がくっきりと見える。そして東方には黒い山の影の上空に月が燦々と輝いている。夜半は、30人以上寝る部屋の中で一人のおっさんのめちゃくちゃなイビキで煩くて眠れなかった。耳にタオルで栓をしてようやく眠る。 

721日(月)
4:00起床
4時には目が覚めて、少し地平線が明るくなりかけた中、さっと外に出て、小屋の土間の方でヘッドランプを点けてラーメンを作って食べる。
4:30朝食
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4:40太陽が出て部屋の前でご来光を拝んでいると、ちょうど大手町支店で一緒だった後輩に出会ってびっくりする。
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4:55穂高岳山荘発(3000m
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早々に白出沢方面へガレキの中を急降下していく。白出沢の滝の辺りは岩にぴったりとはりついて下って行く。鎖の連続だ。ガレ場の下りと違ってけっこう恐い。その上、ガレ場をかなり飛ばして下って来たので足がもうだるくなってきている。登りの人たち5人とすれ違ってようやく白出沢小屋に着く。
イメージ 267:05白出沢小屋(1600m
イメージ 27    それからだらだらと林道を1時間強かけて下って行く。白出沢までは2時間強という驚異的なスピードで下ったが、林道はなかなか地図の時間を短縮できない。せっかくの大晴天をもったいないことをしてしまった。もう一日早く出てゆっくり行けたら、槍から穂高への縦走が十分できたのに、惜しいことをした。それとともに体力の限界を痛切に感じる。とてもアコンカグアどころではない。人の多い夏山シーズンは山荘も混むのでテントが必要だ。
イメージ 288:30新穂高温泉、お土産・ビール1,760
新穂高温泉でバスの時間を確かめて、切符売り場のおじさんに高山バスターミナルが高山駅のすぐ横であることを聞き、バスの切符を買った。ついでにこの近くで入れる温泉を聞いたら、バス停のすぐ前が無料の温泉で「いい湯だから是非入って行ってよ」と親切に教えてくれる。そして風呂に入って体を洗う。歯ブラシセットを持ってくればよかった。しかし、このように無料の温泉を下山者のために作ってくれているこの村を尊敬する。奥穂や槍方面から下るなら新穂高温泉の方がいい。
9:30発バス2,100
バスは午前の早い時間なので空いていたが、途中のバス停からどんどん人が乗ってきて、結局は重いザックを膝の上に乗せてウトウトと仮眠しているうちに高山に入る。
11:05高山着弁当・ビール1,700
少しバスは遅れたが、まだ特急の時間に10分くらいあるので、バスに座っていた隣のおばさんに事情を話して先に降ろしてもらい、高山駅に走る。運よく指定席券が取れ、座席の高さが高くてとても眺めの良いワイドビュー飛騨に乗車できた。
11:20発JR乗車券14,730
牛弁当を食べてビールを飲んだら、下呂から美濃太田まで清流を見ているうちにウトウトし、岐阜まで寝てしまう。
13:37名古屋
13:53
14:54新大阪
名古屋から新大阪まで行き、新大阪のコインロッカーにザックを預けて西中島南方までうろついて、松屋でハンバーグ定食を食べ、少し遊んで新大阪に戻る。いろいろ独りになってゆっくり考えようと思った。
17:35新大阪発
新大阪で降りたりして自分を取り戻したかった。でも何もできなかった。もうすぐ岡山に戻る。何もできないまま、時間だけが過ぎて、浪費して今日という日が終わろうとしている。なんとも冴えないことだ。結局、いつまで経っても割り切れないまま、どんどん時間に引きずられている。自由だったあの頃に戻りたい。しかし、一人でフラフラと、自由を求めて穂高まで行ったが、散々たる結果だ。
18:51岡山
19:04
19:16妹尾