1995年5月4日 九州縦走②「祖母山」

199554 九州縦走②「祖母山」
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6:00起床ロッカー300円、タクシー600
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6:55竹田交通本社バス510
7:36神原
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8:15一合目の滝
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9:00五合目小屋
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10:10国観峠
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 曇天ながら、向こうの方の雲の上に久住山が見える。そしてこの峠の真正面に祖母山がどっしりと構えている。あと1キロ少しだ。
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11:0012:00祖母山(標高1752m
泥んこの道を喘ぎながらゆっくり登り、ついに頂上に立つ。
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曇っているが最初は上層雲で一面が見渡せた。しかしたった5分で高千穂の方から雲が湧きあがってきて山頂がガスに包まれる。ここまで天候がもってくれてよかった。寒くても登ってくるときに汗をかくので、ポンチョが風通しが良く蒸れない上、防寒にも役に立つ。多少の寒さならこのようにポンチョで十分だが、問題はレインウェアのズボンの方で、汗でびちょびちょになっている。もっと蒸れないいいものを買わないといけないかもしれない。この祖母山はほんとうに気が重かった。これといった目的意識も薄く、ただ百名山だからというだけの理由で登った。しかも、今回の開聞からの登山の中で最もアプローチが長く、山が深い。だからとても辛いし、登山も三日目で疲れもピークだ。神原からはぬかるみであるにもかかわらず、ずっと原生林のままできれいな山だった。頂上までずっと森の中をぬって行ける。そして頂上は思ったより天望が開けていて、天狗岳への縦走路の尾根がはるか前方下に見えている。
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反対側には雲の向こうに久住連山がでこぼこの山なみをのぞかせている。今日は雨中の登山ではないかとほとんど諦めていた。ただ登ることのみ目的に来たので、修行となんら変わるところない。だから気が重かった。しかし登ってみると、なるほど百名山と言われるだけのものはある。深い山であるし、右下の高千穂から上に聳えているので神の宿っている山なのだ。たしか天の岩戸もこの下の方だ。今日は山開きで地元の人たちが100人近く登ってお祓いをし、乾杯している。ちょうどいい日に登った。深くて淋しい山だが、多くの人がいるので安心だ。
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12:25国観峠
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3:10五合目小屋
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14:10神原タクシー3,120
14:20登山客を送迎した帰りのタクシーをつかまえることができる。バスは16:25までないので2時間節約できた。
14:50豊後竹田駅ビール3690
竹田駅の待合所で着替えて荷物を整理しながらテレビを見ていると、オウム真理教の青山弁護士が、毒ガスをばら撒かれたと言った嘘に対して上九一色村のオウム対策の人たちが名誉棄損で訴えたために逮捕されたそうだ。京大を出て弁護士になった人でもあのようになってしまうのだ。それよりは自分の方がはるかにましだ。人生は紙一重で、狂気の世界に落ちて行くかどうかの綱渡りだ。
15:50豊後竹田バス500
16:15久住タクシー1,500
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17:18沢水キャンプ場
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テントを張り、今、御飯を炊いている。ビール2本飲みながら、御飯に桃屋ごはんですよをかけて、トン汁もぶっかけ、さらにその上にククレカレーも温めてぶっかけて食べる。テントを張った場所は斜めに傾いているし、登山道からずいぶん離れている。食後に鍋を洗った後、トイレに行ってゴミを捨てるついでに、キャンプ場をぐるーっと一周してきた。すると、今いる場所は小川をはさんで登山道の向かい側だ。テントを持ったまま小川を越えるのがたいへんそうなので、登山道の近くの平らな場所に登って、そこでテントを張り直して荷物を整理した。自分一人のテント生活は初体験だ。購入したものが少し小さくて軽いので心もとないが、きちんとペグを打てばしっかり固定される。日没とともに何もできなくなるので、日の出までとにかくゆっくりと眠ろう。祖母山でたいへん疲れたが、とにかく晴れてよかった。しかも荷物を竹田駅にデポして軽装で登ったので、霧や汗のために服をすべてべちょべちょに濡らすことなく、身軽に登れた。祖母山は気が重かった。これから登る一つ一つの山、これから控える一日一日、先のことを考えると余計に気が滅入りそうだった。しかし、とにかく目前の一つ一つをゆっくり焦らずにクリアしていったからこそ、今日がある。この登山が何の意味も成さないかもしれないことは承知しているが、とにかく一つずつ先に進んで行こう。これしか今の私にはできることがない。何もせず、東所沢の家で酒ばかり飲んでいたことを思えば、しんどいけれども、たいへん有意義ではないか。そう思うと、思い切ってここまで来て良かった。しかし、登山前の飲酒は絶対に慎まなければならない。ヘロヘロになって一歩も先に進めなくなってしまう。明日登る久住山はとても雄大で、このキャンプ場から見て眼前にどっしりと雄大に居座っている。もうすぐ日没になる。今日は晴れてよかった。明日も午前中は間違いなく晴れるだろう。5:30には出発して、9:30には長者原に降り、温泉に浸かってこの九州連山の疲れを癒そう。